鳥居とは、ここから先は神様のいらっしゃる神聖な場所だと示す象徴です。俗世間と神域の境目と考えられています。
ですから鳥居の下を通る時は、神聖な場所に入らせていただく気持ちで一礼してから、進みましょう。大きな神社になると参道に複数の鳥居があることがあります。通るごとに神聖さが増していくのを感じながら礼をしてみてください。
鳥居の起源にはいくつかの説があります。
ひとつは、古事記の神話に由来するもの。天照大御神(あまてらすおおみかみ)が、天岩屋にお隠れになってしまったとき、他の神々が「常世長鳴鳥(とこよながなきどり)」を鳴かせたという話がありますが、その「鳥が止まった木」「鳥が居た木」が語源という説です。
ほかには、インドや中国といった外国にルーツがあるという説もあります。
ひとくちに鳥居と言ってもさまざまな種類があるのをご存知でしょうか。鳥居には大きく分けて
【神明(しんめい)鳥居】
【明神(みょうじん)鳥居】
の2種類があります。
さて皆さんがイメージした鳥居はどちらでしょう。
●神明鳥居は、全体的に直線で「笠木」の両端が反っていません。また、「貫」の両端が柱の外に出ていないシンプルな形が特徴で、自然木で作られていることが多いです。伊勢の神宮がこの鳥居になります。
●明神鳥居は、「笠木」が反っており、その下に「島木」というものもあります。額に社名が書かれており、神明鳥居に比べると派手な雰囲気です。朱色の鳥居は明神鳥居に分類されます。
それぞれのタイプはさらに細分化され、何十種類以上もの鳥居があると言われています。
朱塗りの鳥居が多いのはどうしてでしょう。それは古来より朱色には魔除けの力があるとされていたからです。また命あるものに流れる血の色を連想させることから生命力の象徴とも考えられていたそう。鳥居を通り神社に参れば、穢れや魔を遠ざけられ、ふたたび活力を取り戻すことができる。そういう思いが込められているのかもしれません。
さらに朱の原料である「辰砂(しんしゃ)」には防腐剤の効果があるとされています。
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