神嘗祭とは
恵みに感謝するもっとも重要なお祭り
神嘗祭(かんなめさい)とは、天皇陛下がその年に収穫された新穀を伊勢神宮の天照大御神に捧げて五穀豊穣に感謝するお祭りです。伊勢神宮で年間1500回程ある祭祀の中でも最も重要なお祭りとされています。
神嘗祭に際し天皇陛下は、皇居で自らがお作りになられた初穂を伊勢神宮に捧げられ、また当日は皇居の神嘉殿から伊勢神宮をご遙拝になられます。
お祭りの内容は?
伊勢神宮のお祭りは、外宮⇒内宮の順で行われる「外宮先祭」が習わしです。神嘗祭も内宮に先立ち外宮から始まります。
まずは「由貴夕大御饌(ゆきのゆうべのおおみけ)」と「由貴朝大御饌(ゆきのあしたのおおみけ)」を午後10時と午前2時に外宮の神様、豊受大御神へお捧げします。由貴は"清らかな、清浄な"、大御饌は"立派なお食事"という意味です。そして翌正午からは幣帛(へいはく)という五色の布や織物などを、天皇陛下の遣いである勅使(ちょくし)が奉納される「奉幣の儀」が行われ、午後6時には御神楽が行われるのです。
このような祭典が、内宮でも同じように行われます。
神嘗祭に合わせて、伊勢神宮では装束や祭の器具を一新するため"神嘗正月"とも呼ばれているそうです。