「娘の夫にふさわしいか命をかけて証明してみろ」
スサノオノミコト
三貴子の末っ子「スサノオノミコト」は母親のイザナミがいないことを嘆きいつまでたっても泣いたり暴れたり…とても手を付けられない神だったようです。父親のイザナギはついにスサノオを追放します。その後向かった姉のアマテラスが治める高天原(たかまのはら)でも大暴れ。こちらも追放されてしまいます。そうやってスサノオがたどり着いたのが出雲でした。
ここでスサノオは、村人を苦しめていた「ヤマタノオロチ」を見事退治。いきなりスーパーヒーローになりました!そして無事に助かったクシナダヒメと結婚します。
ヤマタノオロチを退治するスサノオノミコト
そんなスサノオノミコトは、古事記によると6代後の子孫、オオクニヌシノカミが活躍していた時代にもインパクト大な登場をしています。それが、娘スセリビメの結婚問題です。
この時代、根の国(ねのくに)で暮らしていたスサノオのもとに、オオクニヌシが駆け込んできました。いじわるな兄たちに命を狙われ逃げてきたのです。ここでオオクニヌシとスサノオの娘、スセリビメとが出会い恋に落ちます。しかしそこはクセの強いスサノオ。簡単には娘を渡しません。オオクニヌシに多くの罠を仕掛けます。ヘビの部屋やムカデとハチの部屋に寝させたり、焼き殺そうとしたりしたのです。容赦ありません。オオクニヌシはスセリビメに助けられ、何とかこのピンチを切り抜けることができました。無事にスセリビメと逃げ、夫婦となることができたのです。
このように、暴れん坊からヒーローになり、娘の夫に多くの試練を与えたスサノオノミコト。古事記の中でもとりわけインパクトのある男神です。
スサノオとクシナダヒメを祀る氷川神社
スサノオノミコトをお祀りする神社
埼玉県「氷川神社」
京都府「八坂神社」