新田神社
nitta jinja

新田神社 前編
~日本独自の御霊信仰とは~

創建 1358年
御祭神 新田義興にったよしおき
御神徳 家運隆昌 家内安全
厄除招福 必勝開運
恋愛成就 合格成就

その昔「暴れ川」と呼ばれた多摩川のほとりに、川にまつわる歴史から生まれた神社がある。今や多くの神社で見かける破魔矢発祥の地「新田神社」。
興味深い歴史と伝説が残る一方、現代ではコスプレイヤーの撮影スポットにもなっている新田神社の魅力に迫る。

日本独自の神の捉え方

新田義興(にったよしおき)公とは

新田神社のご祭神、新田義興公は南北朝時代に活躍した武将。当時争いをくりかえしていた日本において、勇気と知恵をもった義興は、どんな敵にも負けない有名な武将だった。

しかし、その強さを恐れた敵の武将たちの卑怯な作戦よって、矢口の渡から出発した義興公の船は、多摩川にしずめられてしまう。その遺体が流れ着いたのがこの辺りなのだ。村人たちは義興公のお墓を建てたが、それから付近では不思議なことが起こるように。火の玉があらわれたり、雷が落ちたり、さらには義興公を裏切った者たちが怨霊に悩まされ次々と亡くなっていった。

そこで村人たちは、「祟り」をしずめるためお墓の前に神社を建て、義興公を「新田大明神」としてあがめたのだ。それが新田神社の起源である。

新田神社の御社殿

新田神社 社殿

奥ポイント

御霊信仰という考え方

ここで気になるのは、「祟り」を「神」として捉える日本独自の信仰だ。なぜ恐れるほど怖いものを神としてまつるのか。新田神社の品川宗久宮司に聞いてみた。

宮司:

昔は今のように医学が発展していなかったので「死に対する恐怖」というものが現代よりも強かったのでしょう。人々は、疫病の流行や原因不明の死などの原因を、悲運の死をとげた皇族や豪族の祟りだと考えました。そして、祟りをしずめてご加護を授ける神としてまつる「御霊(ごりょう)信仰」という考え方が生まれたのです。新田義興公も、亡くなったあとは祟り神として恐れられていましたが、のちに御霊神(ごりょうしん)となりました。昔の書物には「運を守る神」と記されています。また、江戸時代には平賀源内(ひらがげんない)が、新田義興公を歌舞伎の題材にして大ヒットしたのですが、日本人の「悪いものをこらしめて正義を立てる」という嗜好と合っていたのでしょうね。

宮司:品川 宗久さん

奥ポイント×2

新田神社に眠る歴史の宝

宝物殿に眠るお宝

限られた期間しか公開されない宝物殿に、特別に案内していただきました。

伊勢神宮の式年遷宮の後、特別にいただいた「櫛」「弓」などが保管されている

新田神社の宝物殿

義興公が実際に使用していた鞍

新田神社の宝物殿

祭事で使われたお面

低温に管理された宝物殿の中には、新田神社の長い歴史を彩るお宝や貴重な資料が眠っている。
中でも江戸時代に描かれた絵巻「新田大明神縁起」は都重要文化財に指定された貴重なもの。シワの補修などは施しているが、鮮やかさや繊細な描線などは当時のままなのだそう。上下巻それぞれ11メートルもある大作だ。内容は義興公が後醍醐天皇から武士の位と、名前を授かるシーンや、勇敢な戦の様子、矢口渡で命を落とし、その後怨霊となって雷を落とす姿など、鮮明に描かれている。

後醍醐天皇から「義興」の名を与えられ、生涯天皇のために戦った

江戸時代に描かれた絵巻

勇敢な戦いぶりを敵たちは恐れた

雷神となり、町に雷を落とす義興公の怨霊

破魔矢発祥の地

元々は「破魔矢」ではなかった

今では全国の神社でお正月などに見かける「破魔矢」。邪気をはらう縁起物として家に飾っている方もいると思うが、その発祥の地が新田神社なのだ。こちらで元祖破魔矢として販売されているのが「矢守(やもり)」というもの。境内には大きな矢守が立っている。

破魔矢発祥の地

矢守の起源は江戸時代にさかのぼる。
新田義興公を題材にした人形浄瑠璃をヒットさせた蘭学者、平賀源内の提案だった。

社殿の裏にある塚(義興のお墓)には、源氏の白旗が根付いた、ここでしか生えない「旗竹」という竹がある。この旗竹は、雷が鳴るとピチピチと音を立てて割れたという言い伝えが。ほかにも、義興の弟のピンチを天から降ってきた2本の矢が救ったという逸話も残っている。これらのストーリーから源内は、厄除招福・邪気退散の「矢守」を作り、新田神社の御神徳を広めようと思いついたのだ。

この矢守をモチーフに、全国に破魔矢が広がっていったと考えられる。今でも新田神社では正月に「矢守」が授与されている。ちなみに、新田神社の宮司に、ふだん社殿裏の塚に足を踏み入れるのか聞いてみたところ、「ゴミがあれば取る程度で、我々もめったに入りません」とのことだった。

ここだけ話

ここでしか語られない、行かなきゃ分からない!そんなポイントを発見!新田神社のご神木として有名な樹齢700年の「欅の木」。雷に打たれても戦火に見舞われても生き続け、「宿り木」がある姿にから、健康・若返りなどの霊力が宿っていると言われている。

新田神社の御神木

ではどこに、宿り木があるのか?宮司に教えてもらった。それがこちら・・・

確かに宿り木が見える。近年の台風で数は減ったそうだが、1本の宿り木をしっかり見ることだできた。早春には小さな花も咲くらしい。この宿り木を直に見てこそ若返りのパワーや生命力のご利益を感じられるだろう。そして、このご神木の若葉からできたお守りもある。これは一つとして同じ形のない若葉。大きさも形も一つひとつ違う。自分に合う葉はどれか。あの人に買っていくお守りはどの葉が良いか。一期一会のご縁を感じながら選ぶのも楽しそうだ。

ご神木のお守り
宿り木写真


ご神木お守り

基本情報

神社名

新田神社 ~ Nitta Jinja ~

住所

〒146-0093  東京都大田区矢口1-21-23
1-21-23, Yaguchi, Ota-ku, Tokyo, 146-0093, Japan

アクセス

東急多摩川線武蔵新田駅から徒歩で4分

HP

http://www.nittajinja.org/

こんな方におすすめ

女子旅、歴史好き、ご神木

Facebook
【永久保存版】新嘗祭とは何の日か、新米はこの日まで食べてはいけない?
まんが古事記を読めばもっと、神社が面白くなる!

SNSでフォローする

facebook
Twitter
LINE
Instagram

【永久保存版】新嘗祭とは何の日か、新米はこの日まで食べてはいけない?

まんが古事記を読めばもっと、神社が面白くなる!

あなたの今日の運勢は?おみくじで毎日運だめし

神社検索

TOPに戻る