長田神社 前編 
~鬼は神様、豆を投げてはいけない神社~

創建 西暦201年
御祭神 事代主神ことしろぬしのかみ
御神徳 福徳円満、厄除解除
開運招福、商売繁昌
護国鎮護、皇室守護

「福の神」である事代主神(ことしろぬしのかみ)をお祀りしている長田神社。1,800年以上の歴史を有し、古い伝説や、貴重なお祭りを今も受けつぎ語り継いでいる。長きにわたり地元に愛され続けている長田神社の境内を散策してみた。

御祭神は大業を成し遂げたあの神様

同時に三つの神社が創建された

長田神社が創建されたのは西暦201年。神功皇后が新羅から帰還される途中「私の御心を長田の国に祀りなさい」という事代主神(ことしろぬしのかみ)からのお告げを受け、祀ったのが始まりだ。
このとき、生田神社、廣田神社、長田神社の三社がお告げにより鎮座されたと言われている。

長田神社の鳥居

長田神社の鳥居

福の神、事代主神とは

御祭神である事代主神(ことしろぬしのかみ)は、「恵美主(えびす)様」とも呼ばれ、「福の神」として信仰されている。事代主神は、ある大業を成し遂げた神様として語り継がれている神様だ。

事代主神の父は、出雲大社に祀られている大国主大神(おおくにぬしのおおかみ)。大国主大神といえば、自分が治めていた国を天照大神(あまてらすおおみかみ)の子孫に譲った「国譲り(くにゆずり)」で知られているが、そのときに相談をし、国譲りの大業を助けたのが息子の事代主神なのだ。

境内にあるえびす様(左)と大黒様(右)

境内にあるえびす様(左)と大黒様(右)

そんな事代主神は、先の先までお見通しになり、福徳円満や商売繁盛、開運招福、厄除解除などあらゆる御神徳のある神様である。

鬼を歓迎する節分の日

節分の日は一般的に「鬼は外、福は内」の掛け声の通り、鬼を不吉なものとして捉え豆を撒いて追い払っている。しかし長田神社では、鬼は神々に代わって全ての災いを祓い清めてくれる存在と考えられているようだ。毎年立春の日の前日には「追儺式(ついなしき)」という神事が行われ、七人の鬼たちが松明(たいまつ)をふりかざしながら舞踊りを奉納するのが伝統である。長田神社では鬼は豆を投げる対象ではなく、歓迎される大切な存在なのだ。祭りで使用される鬼の七つのお面は室町時代に製作されたもので、かつては髭が付いていたと見られる小さな穴もある。この鬼面と行事一式は県の重要無形民俗文化財に指定されている。

長田神社の追儺式(ついなしき)

長田神社の追儺式(ついなしき)

鬼は神々の化身と考えられている

鬼は神々の化身と考えられている

室町時代に製作されたとみられる鬼面

室町時代に製作されたとみられる鬼面

奥ポイント村人だけが務められる貴重な奉仕

今から約650年前には行われていた記録がある長田神社の追儺式には、重要な決まりがある。それは神の代理を務める鬼たちやそれを支える世話人たち全員が、長田神社の氏人(旧長田村の人)に限られるという点だ。さらに鬼役を務める七人は、基本は長男として生まれた人だけが務められる。
鬼役は前日から、心身を清めるため井戸水を何度も浴びて練習を重ね、さらに当日早朝に海に入って身を清める。そうすることで神々の化身となり、大役を果たすのだ。鬼が持つ松明の炎が災を焼き払うとされ、神事のあと松明を持ち帰り家の玄関に飾る家庭もある。

松明を玄関に飾る商店

松明を玄関に飾る商店

神社と氏人たちによって貴重な神事が受け継がれ、いまも七人の鬼が厄を祓い続けている長田神社。神々と人との結びつきを強く感じるお祭りである。

長田神社の御社殿

長田神社の御社殿

基本情報

神社名

長田神社 ~Nagata Jina~

住所

〒653-0812 神戸市長田区長田町3丁目1-1
3-1-1, Nagatacho, Nagata-ku Kobe-shi, Hyogo, 653-0812, Japan

アクセス

地下鉄長田(長田神社前)駅から徒歩7分 他

HP

http://nagatajinja.jp/html/

こんな方におすすめ

絵馬好き、祭り好き

Facebook

instagram

TOPに戻る